消費者行動は「欲求」起点で原始的に考える

マーケティング思考

どうも、路傍のおっさんです。今日は消費者行動について書いていきます。

なぜ、いまさら消費者行動を書くのか?

最初に言います。私の偏見です。

消費者行動分析モデルと言えばAIDA、AIDMAやAISAS理論が出てくると思います。他にもネットやSNS、コンテンツマーケティングの登場でAISCEAS、ZMOT、VISAS、SIPS、ULSSAS、DECAX、DualAISAS、5Aなどがあります。

もちろん、消費者行動を考える時にAIDMAやAISAS理論が悪いと言いたいわけじゃありません。ただ、自分のビジネスのお客さんの行動ぐらいはAIDMAやAISAS理論などに当てはめずに自分で考えてみたらどうなんだろうというのが発端です。

そして、人の消費行動を考える中で色々考えてみて、人の消費行動の始まりは何なのかついて考えて自分の中で形になってきたのが欲求起点で消費者行動を考えるという事です。

他にも認知や感情の起伏を起点にして考えたのですが、自分の中でしっくり来ませんでした。

欲求起点の消費者行動とは?

欲求起点の消費者行動は、人の食べたいとか飲みたいなど何かしたいという欲求を起点にして、人が商品やサービスを購入するまでの行動を考えていきます。

欲求を起点にするという特徴以外は他に要素は有りません。

基本的な進め方は「◯◯したい」と思ったら人は次にどういう行動とっているかを考えていきます。かなりアナログで脳内に汗かく感じです。

欲求起点の消費者行動は全部で9ステップ

最初に私が考える欲求起点の消費者行動のステップを書き出しておいて、一つ一つ説明していきます。

  1. 欲求起点
  2. 脳内リスト作成
  3. 購入検討、比較検討−1
  4. 外部から情報の補完
  5. 購入検討、比較検討−2
  6. 外部から情報の収集及びリスト作成
  7. 購入検討、比較検討−3
  8. 購入
  9. シェア

今回は空腹なサラリーマンの昼休みをイメージしながら書いていきます。

欲求起点

欲求起点の消費者行動なので、何かしらの欲求を起点にして書きます。

ここで1つだけ重要な点が有ります。欲求起点で考えているため、欲求の起きるタイミングがいつになるのかという事は別で考えなくてはいけません。

今回は、空腹なサラリーマンの昼休みをイメージするので起点となる欲求は「(腹へった)何か食べたい」であり、起きるタイミングは勤務時間中の昼休み前だと想定して進めます。

余談ですが、マーケティングで欲求と聞くと「お客はドリルを買いたいわけではなく、壁に穴が欲しいのだ」と言葉があります。しかし、ここで書きたい事ではないので触れません。

脳内リスト作成

「(腹へった)何か食べたい」という欲求を受けて、次に人が何をするかを考えます。

私は欲求が起きた次の瞬間に脳内リストを作り始めると考えています。

脳内リストとは、起きた欲求に対してその欲求を満たす方法を自分の頭の中でリスト化するという事です。

今回の場合の脳内リストをいくつか想像し列挙します。

  • 我慢する
  • 近くの牛丼屋に食べにいく
  • 近くのうどん屋に食べにいく
  • 近くに新しい店ができたらしいから行ってみるか
  • 高いけど近くのレストランに食べにいくetc…

おそらく、皆さんも昼休み前の勤務時間中に「(腹へった)何か食べたい」と思ったら、どこに行こうかなど考えてリスト化しているはずです。

購入検討、比較検討−1

人は脳内リストを作ったら、そのリスト内で購入意思決定や比較検討を行なっていきます。

この時、「5+1」の5の要素を使って購入意思決定や比較検討を行っていると考える事ができます。

脳内リスト内だけで満足できる場合は、googleやyahooを使っての検索行動を一切せずに、今ある脳内リストの中から選び購入まで進みます。

脳内リスト内で満足できない場合は、次の外部から情報の補完を行います。

外部から情報の補完

外部からの情報の補完とは、脳内リストの検討を行い、脳内リストの現状知っている情報だけでは欲求を満たす方法として不十分だと感じた時に取る行動です。

先程の脳内リストをもう一度書きます。

  • 我慢する
  • 近くの牛丼屋に食べにいく
  • 近くのうどん屋に食べにいく
  • 近くに新しい店ができたらしいから行ってみるか
  • 高いけど近くのレストランに食べにいくetc…

「(腹へった)何か食べたい」という欲求を受けて、脳内リストを作ります。

次に、脳内リストを検討を行います。ここで、我慢したくない、牛丼の気分じゃないなど、人は自ら脳内リストの項目を検討していき、脳内リストの項目だけでは不十分だと感じると、脳内リストの中の情報を外部から補完する行動を行います。

リストの4つ目を考えると、近くに新しい飲食店ができたという事実しか知らず、それが中華なのか和食なのかは知りません。そんな抽象的な内容も脳内リストには入ってきますので、その飲食店がどういう店なのかスマホで検索したり、ポスティングされているチラシを見たり、行ったことがありそうな同僚にその飲食店の感想を聞いて情報を補完します。

購入検討、比較検討−2

外部から情報の補完を行なった後、2回目の検討を行います。

今回の場合、近くできた飲食店の情報を補完して、再度脳内リストで検討します。

満足できる場合は、今ある脳内リストの中から選び購入まで進みます。

満足できない場合は、現在のリスト一旦保留して、次の外部から情報の収集およびリスト作成を行います。

外部から情報の収集及びリスト作成

外部から情報の収集及びリスト作成とは、脳内リストの補完した情報でも欲求に対して不十分な時にゼロベースで情報を収集する行動です。

今回の場合、脳内リストで候補挙げた飲食店がほとんど臨時休業で牛丼屋だけ営業しているとします。

この場合、空腹を我慢したくないし、牛丼の気分でもないので脳内リストでは空腹を満たす事ができません。

そのため「近くの飲食店」や「おいしいランチ」など検索を行います。googleマップを使って検索する場合も考えられますし、同僚に聞く事も考えられます。

そして、外部から情報を収集してリストを作成します。

購入検討、比較検討−3

外部から情報を収集してリストを作成した後、3回目の検討を行います。

満足できる場合は、脳内リストと外部から情報収集したリストの中から選び購入まで進みます。

満足できない場合は、購入まで至らず、行動をやめてしまいます。今回の場合は空腹なので諦めるという行動は想像しづらいですが、牛丼屋も臨時休業しており、コンビニも臨時休業していたら空腹を満たすという行動をやめてしまう事も考えられます。

購入

商品の購入を行います。

前段階で検討は行っていますのでActionを起こします。

シェア

商品やサービスを経験後、良くも悪くも自分が想定する以上の驚きが存在すると人はそれをシェアします。

シェアと書くとSNSをイメージすると思いますが、「あの店の天津飯めっちゃ美味かった」と同僚に伝えるのもシェアです。

そして、良くも悪くもと書いている通り、ネガティブな驚きに対しても人はシェアします。「店が汚かった」「店員の態度が悪かった」などもシェアされて負のUGCになります。

また、驚きは初めての時が一番大きくなるのでその点も注意が必要です。

まとめ

欲求起点の消費者行動のステップを書きました。

途中で満足できる、満足できないと表現してきました。

少額の商品の場合、1→2→7→8→9のような脳内リストを作って外部からの情報の取得を一切せずに購入する場面を多くあります。

各ステップのどのタイミングで顧客にアプローチする事ができれば都合が良いか考えなくてはいけません。

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